「はじめに」糖尿病性腎症(以下,腎症)は,微量アルブミン尿が確認できれば臨床的に早期腎症と診断され,糸球体濾過量(GFR)測定は必要としない。その理由は,これまで想定されていた腎症の臨床経過(Mogensenらが提唱した1型糖尿病の自然経過を基盤とした腎症病期分類)を振り返るとわかりやすい。古典的な臨床経過では,腎症前期(正常アルブミン尿)から早期腎症期(微量アルブミン尿)を経て顕性腎症期(顕性アルブミン尿,持続性蛋白尿)に進展した後,腎機能低下をきたすと考えられていた。
「KEY WORDS」アルブミン尿,eGFR,可溶性TNF受容体,バイオマーカー
「KEY WORDS」アルブミン尿,eGFR,可溶性TNF受容体,バイオマーカー