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特集 腸内細菌up to date:今まさに明らかになりつつある全身疾患への影響

腸内細菌と感染防御機構:基礎医学的見地から

The role of gut microbiota in intestinal infection:From the view point of basic research.

北本祥鎌田信彦

Pharma Medica Vol.33 No.10, 15-18, 2015

「はじめに」われわれの腸内には,約100兆個もの多様な細菌が常在している。宿主は常在細菌に対して生育に必要な栄養素や場所を提供している。一方で常在細菌は難溶解性多糖の分解やビタミンの生成,宿主免疫の分化成熟などを誘導することで,宿主の生体恒常性の維持に重要な役割を果たしている。このように,常在細菌は宿主との巧妙な共生関係を構築し,腸管の恒常性を維持している。また,抗生物質の投与などにより常在細菌叢が撹乱されることでさまざまな腸管病原細菌に対して易感染性を示すようになることから,常在細菌は病原細菌に対する感染抵抗性の獲得にも重要であることがわかる。本稿では,基礎医学的見地から,複雑に絡み合う常在細菌-病原細菌-宿主免疫という三者の相互関係のバランスが,いかにして腸管における病原細菌の感染と排除を規定しているのかについて最新の知見を踏まえ概説する。
「KEY WORDS」常在細菌,病原細菌,粘膜免疫,競合

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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