「はじめに」高トリグリセリド(triglyceride;TG)血症を特徴的に示す脂質異常症の表現型としては,超低比重リポ蛋白(very low density lipoprotein;VLDL)のみが増加する内因性の高TG血症,すなわちⅣ型高脂血症の他に,VLDLと外因性のカイロミクロン(chylomicron;CM)がともに増加するⅤ型高脂血症,CMのみが増加するⅠ型高脂血症などがある。また血清TGとともにコレステロールが高値を示す場合,Ⅱb型高脂血症および中間比重リポ蛋白(intermediate density lipoprotein;IDL)が増加してアポ蛋白E2/E2(まれにアポ蛋白E欠損)を伴うⅢ型高脂血症がある。本稿のテーマであるⅣ型高脂血症は,血清コレステロールの増加はなく,軽度~中等度(おおむね200~500mg/dL)の高TG血症を呈し,わが国でも頻度高く認められる脂質異常症である。
「KEY WORDS」Ⅳ型高脂血症,トリグリセリド(TG),超低比重リポ蛋白(VLDL),ゲノムワイド関連研究(GWAS)
「KEY WORDS」Ⅳ型高脂血症,トリグリセリド(TG),超低比重リポ蛋白(VLDL),ゲノムワイド関連研究(GWAS)