<< 一覧に戻る

特集 原発性脂質異常症:疾患概念の整理と最近の進歩

原発性高脂血症 原発性高コレステロール血症 常染色体優性遺伝性高コレステロール血症

Autosomal dominant hypercholesterolemia.

小倉正恒斯波真理子

Pharma Medica Vol.33 No.8, 15-19, 2015

「はじめに」家族性高コレステロール血症(familial hypercholesterolemia;FH)は,LDL受容体およびその関連遺伝子変異による遺伝病であり,高LDLコレステロール(LDL-C)血症,皮膚および腱黄色腫,若年性動脈硬化症による冠動脈疾患を特徴とする。FHにおいては冠動脈疾患の罹患頻度が極端に高いこと,冠動脈疾患の発症年齢が通常より15~20歳若いことから,早期診断と適切な治療による動脈硬化症の発症および進展の予防が重要である。FHヘテロ接合体は200~500人に1人の高頻度で認められる遺伝性代謝疾患であり,公衆衛生上,わが国の循環器疾患において最も重要な基礎疾患の1つといえる。常染色体優性遺伝性高コレステロール血症(autosomal dominant hyper-cholesterolemia;ADH)の成因となるFH遺伝子異常として,LDL受容体,アポリポ蛋白B-100(アポB-100),PCSK9(proprotein convertase subtilisin-like kexin type 9)の異常症が知られており,それぞれFH1,FH2,FH3と分類されている。本稿ではこれらの疾患概念を整理しつつ,最近の進歩として新しい治療法について概説したい。
「KEY WORDS」家族性高コレステロール血症,PCSK9,アポリポ蛋白B,MTP

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る