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特集 抗血栓療法の最近の動向

整形外科手術と静脈血栓塞栓症,抗血栓療法

Venous thromboembolism and antithrombotic therapy in orthopaedic surgery.

冨士武史

Pharma Medica Vol.33 No.5, 49-51, 2015

「はじめに」整形外科手術に関連して血栓塞栓が問題となるのは,切断肢再接着時の再建血管の血栓,周術期の静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism;VTE),他疾患に対して処方されている抗血栓薬,の3点である。「抗血栓療法の最近の動向」という観点から,前記のうちVTEの予防と治療および他疾患で処方されている抗血栓薬への対応について述べる。
「Ⅰ.周術期静脈血栓塞栓症」日本整形外科学会が2009年に2ヵ月間行った手術調査では,下肢手術が50.3%,脊椎手術が15.3%を占めるが,非外傷手術では脊椎手術が最多であった1)。一方,日本麻酔科学会の周術期肺血栓塞栓症の調査では,手術件数1万件当たり股関節・四肢の手術では5.94例,脊椎手術では3.41例の肺血栓塞栓症(pulmonary thromboembolism;PTE)が生じていた2)。整形外科変性疾患は本来良性疾患で生命的予後はよいため,周術期PTEでの死亡のリスクは非常に大きな問題で,その予防は必須のものとなっている。
「KEY WORDS」整形外科手術,静脈血栓塞栓症,抗血栓療法,抗凝固薬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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