特集 肝癌の薬物療法
5FU-インターフェロン療法
Combination therapy of intraarterial 5FU and systemic IFN α for advanced hepatocellular carcinoma.
Pharma Medica Vol.33 No.1, 43-46, 2015
「はじめに」肝癌に対する薬物療法として,プラセボとの無作為比較試験で有効性が証明された薬物は,2009年に承認されたソラフェニブのみである。5FU+インターフェロン(IFN)療法はlow dose FP[5FU+シスプラチン(CDDP)]とともに動注化学療法のレジメンとして発展してきた。動注化学療法は選択的に高濃度の抗癌剤を注入することができるため,副作用を軽減させ治療効果を高める可能性がある。
「Ⅰ.適応」科学的根拠に基づく肝癌診療ガイドライン(2013年版)1)に提示された治療アルゴリズムによる肝動注化学療法の適応は,以下に示す2つの病態である。
1)肝障害度AもしくはBの肝機能を有する,腫瘍個数4個以上の肝細胞癌で,①肝動脈塞栓療法,②化学療法(経口投与や肝動注)を推奨。
2)脈管侵襲を有する肝障害度Aの症例では,肝切除・化学療法・塞栓療法が選択される場合がある。
「KEY WORDS」●肝細胞癌 ●化学療法 ●門脈腫瘍浸潤
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。