特集 加齢黄斑変性:疫学から治療まで
前駆病変
Precursor lesion of age-related macular degeneration.
Pharma Medica Vol.32 No.10, 21-26, 2014
「はじめに」加齢黄斑変性(age-related macular degeneration; AMD)は滲出型と萎縮型の2つに大きく分類される。滲出型AMDは放置すると視力予後不良で社会的失明に至ることもあり,早期発見,早期治療を要する。そこで,黄斑の前駆病変,すなわち,滲出型AMDになりそうな所見を知っておくことはたいへん重要である。前駆病変のみの場合はほとんどの症例において自覚症状がない,あるいは,僚眼が正常で視力良好なため,わずかな変視,歪視があっても両眼視をすることによって視覚異常に気が付かないこともある。この稿では,滲出型AMD(以下,AMD)の発症機序,前駆病変の所見,検出方法について述べる。
「KEY WORDS」ドルーゼン,網膜色素上皮萎縮,フリーラジカル,リポフスチン
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