【特集 エビデンスに基づく機能性食品の現況と展望Ⅱ】
機能性食品の運動器疾患におけるエビデンス
Scientific evidence of functional foods on osteoarthritis.
掲載誌
Pharma Medica
Vol.32 No.9 45-48,
2014
著者名
冨田 哲也
/
森下 竜一
記事体裁
抄録
疾患領域
栄養管理
診療科目
一般内科
媒体
Pharma Medica
「はじめに」 高齢化社会の到来に伴い, 運動器の障害(locomotive syndrome)はメタボリックシンドロームや認知症と並び, 健康寿命の短縮やねたきりや要介護状態の大きな要因となっている. 2007年の厚生労働省の調査では, 要介護, 要支援の原因として運動器障害は女性では25%以上であり, 男女合わせても20%以上が運動器障害が原因であることが明らかにされている. locomotive syndromeは加齢による運動器自体の疾患や加齢による運動器機能不全が2大原因となっている1). その代表的な疾患は骨粗鬆症, 変形性関節症, 脊柱管狭窄症なとである. わが国でのコホート研究では, たとえばX線で診断される変形性膝関節症の患者数は推定で男性860万人, 女性1,670万人とされている. 運動器は基本的に骨, 筋肉, 軟骨, 椎間板から構成されている. 骨は身体を支える支柱であり, 全体重の約20%を占めている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。