【特集 月経困難症を診る】
月経困難症の治療薬:有効性と安全性 GnRHアゴニスト
Gonadotropin releasing hormone agonist: GnRH agonist.
掲載誌
Pharma Medica
Vol.32 No.6 39-43,
2014
著者名
泉谷知明
/
深谷孝夫
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
診療科目
産婦人科
媒体
Pharma Medica
「はじめに」性腺刺激ホルモン放出ホルモン(gonadotropin releasing hormone;GnRH)アゴニスト(GnRH agonist;GnRHa)は, 婦人科疾患では子宮内膜症と子宮筋腫が保険適応であり, 月経困難症は適応でない. そこで本稿では, 月経困難症をきたす代表的疾患である子宮内膜症におけるGnRHaの有効性と安全性について概説する. 「I. GnRHaの作用機序」GnRHは10個のアミノ酸からなるペプチドで, GnRHアナログはその一部を他のアミノ酸で置換して作製される. GnRHアナログには, 作動薬(アゴニスト)と拮抗薬(アンタゴニスト)があり, 子宮内膜症の治療薬として保険適用が認められているのはGnRHアゴニストである. GnRHa投与初期には下垂体からのゴナドトロピン分泌が一過性に促進され, 卵巣でのエストロゲン分泌を亢進させる(flare up現象).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。