【特集 月経困難症を診る】
月経困難症の治療薬:有効性と安全性 低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬
Low dose estrogen and progestin.
掲載誌
Pharma Medica
Vol.32 No.6 29-33,
2014
著者名
谷口 文紀
/
原田省
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
代謝・内分泌
/
脳血管障害
診療科目
循環器内科
/
心臓血管外科
/
脳神経外科
/
産婦人科
/
手術・救急
媒体
Pharma Medica
「はじめに」月経困難症に対する治療薬として, 低用量ピル(oral contraceptive;OC)と同一成分の2種類の低用量エストロゲン・プロゲスチン(low dose estrogen and progestin;LEP)製剤(ルナベル(R)配合錠LD/ULDおよびヤーズ(R)配合錠)は, 副作用の発生頻度が少なく, 長期投与が可能な治療薬として定着した. 本稿では, これらのLEP製剤の有効性と安全性について解説する. 「I. LEP製剤による月経困難症治療」疼痛症状の治療としては, まず非ステロイド系消炎鎮痛薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs;NSAIDs)が投与されることが多い. NSAIDsで疼痛緩和が得られない場合や副作用が問題となる場合には, LEP製剤を勧める. LEP製剤により, 排卵が抑制されて, 卵巣ホルモン分泌の周期的変動が消失することから, 子宮内膜の増殖が抑制されて経血量が減少し, そこに含まれるサイトカインなどの炎症性物質量も減る.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。