【特集 月経困難症を診る】
月経困難症とは:生理痛は病気のサイン
Dysmenorrhea: Don't ignore your body's warning sign!
掲載誌
Pharma Medica
Vol.32 No.6 9-12,
2014
著者名
甲賀 かをり
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
診療科目
産婦人科
媒体
Pharma Medica
「I. 月経困難症の定義・分類」「1. 月経困難症の定義」いわゆる「生理痛」のことで, 月経時に下腹痛・腹痛・腰痛など骨盤を中心とした耐えがたい疼痛を訴え, 社会生活を営むのに支障がでるものをいう. 「2. 月経困難症の分類」「1)機能性月経困難症」月経困難症のうち, 器質的疾患が認められないものを機能性月経困難症と呼ぶ. 原発性月経困難症と呼ばれる場合もある. 初経後間もない若い女性, 分娩を経験していない女性に多く, 子宮の未熟性や経血の流出路が十分に拡大していないことに伴う痛みと解釈されている. プロスタグランジンの局所濃度が高まり, 痛みの原因となっていると考えられている. 「2)器質性月経困難症」子宮内膜症・子宮筋腫・子宮腺筋症などの器質的疾患による月経困難症を器質性月経困難症あるいは続発性月経困難症と呼ぶ. まれだが子宮奇形などで経血の流出路が狭窄あるいは閉鎖しているために, 初経後すぐからひどい月経困難症を起こす場合もある.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。