【特集 乳癌診療の新しい展開Ⅱ】
              
 ホルモン療法における新しい展開
                Recent development in hormonal therapy for breast cancer.
              
                  掲載誌
                
 
                  Pharma Medica
                  Vol.32 No.5 7-11,
                  
                    2014
                  
 
                    著者名
                  
  
                          及川将弘
                        / 
                          大野真司
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          代謝・内分泌
                        / 
                          癌
                        
                    診療科目
                  
  
                          一般外科
                        / 
                          腫瘍内科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      Pharma Medica
                    
 「はじめに」1896年のBeatsonによる進行乳癌に対する卵巣摘出術以来, ホルモン療法は乳癌に対する重要な治療のオプションとしてあり続けている. 多数の大規模臨床試験の結果により, ホルモンレセプター陽性乳癌に対するホルモン療法の効果は確立され, このサブグループにおける生存率の改善を成し遂げた1). しかし, 乳癌の約70%はホルモンレセプター陽性であり, 再発をきたす患者の絶対数が多いため, さらなる治療成績の向上が求められている. 本稿ではホルモン療法の新しい展開として, 早期乳癌に対する術後ホルモン療法と再発乳癌に対するホルモン療法についての最新の話題を概説する. 「I. 早期乳癌に対する術後ホルモン療法; 晩期再発とextended hormonal therapy」2013年版の乳癌診療ガイドラインでは, ホルモンレセプター陽性乳癌に対する術後ホルモン療法の標準治療は, タモキシフェン(tamoxifen; TAM)またはアロマターゼ阻害薬(aromatase inhibitor; AI)の5年間内服である.
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。