【特集 乳癌診療の新しい展開Ⅰ】
              
 molecular portraitに基づく治療戦略
                Molecular portraits of breast cancer: direction towards new therapeutic strategies.
              
                  掲載誌
                
 
                  Pharma Medica
                  Vol.32 No.4 13-17,
                  
                    2014
                  
 
                    著者名
                  
  
                          住吉ひとみ
                        / 
                          田村 研治
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          代謝・内分泌
                        / 
                          癌
                        
                    診療科目
                  
  
                          一般外科
                        / 
                          腫瘍内科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      Pharma Medica
                    
 [はじめに] 近年, がん生物学は旧来の肉眼的形態による表現型の分類から, 分子生物学ないし遺伝子的分類へ再分類をされつつある. また, これとともに発がんの原因となる, がんのアキレス腱というべきdriver oncogeneが年々発見され, これに対する標的治療薬も開発されており, がん薬物療法はバイオマーカーとこれに対する分子標的治療の最盛を迎えている. 肺癌分野では, oncogenic driverに対する適切な分子標的治療により, 予後が改善されることが示されている1). 乳癌は早期より分子標的治療の開発が進められてきた, 分子生物学的ないしは遺伝子的に多様性を示す固形癌である. また, ホルモン受容体の発現とこれに対するホルモン療法の開発を皮切りに, 分子細胞学的な乳癌の分類は細分化され, これらの分類に基づいた治療も多様となってきている.
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。