【特集 2型糖尿病の新しい処方戦略】
インスリン治療の進化と課題 2型糖尿病における開始時期とポジショニング
Time of initiation and positioning of insulin therapy in Type 2 DM.
掲載誌
Pharma Medica
Vol.32 No.2 51-55,
2014
著者名
永井聡
/
吉岡成人
記事体裁
抄録
疾患領域
糖尿病
診療科目
一般内科
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循環器内科
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腎臓内科
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糖尿病・代謝・内分泌科
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老年科
/
小児科
媒体
Pharma Medica
「はじめに」1921年バンディングとベストによってインスリンが発見され, 程なくして糖尿病患者に臨床応用された. さまざまな技術の進歩によって, より生理的な分泌動態を模倣できるように製剤の改良がなされてきた. 1946年のNPH(neutral protamine Hagedorn)型インスリンの登場で長時間作用型インスリンが使用できるようになり, さらに, 1980年代にそれまでの動物種インスリンに代わって, 遺伝子組み換え技術によりヒトインスリンが登場すると, デバイスの改良もあって多くの糖尿病患者の治療に使用されるようになった. 21世紀に入り, ヒトインスリンの構造を修飾することで, 作用時間をより早く発現する製剤(超速効型インスリンアナログ)と, より長く安定して作用する製剤(持効型インスリンアナログ)が日常臨床で使用可能となり, 血糖コントロールをより生理的なインスリン分泌動態で厳格に行えるようになっている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。