【特集 2型糖尿病の新しい処方戦略】
インクレチン治療薬の処方戦略 GLP-1受容体作動薬:利点と課題
GLP-1 receptor agonists: efficacy and clinical implications for type 2 diabetes.
掲載誌
Pharma Medica
Vol.32 No.2 47-50,
2014
著者名
菅沼由美
/
山田 祐一郎
記事体裁
抄録
疾患領域
糖尿病
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
老年科
/
小児科
媒体
Pharma Medica
「はじめに」インクレチン作用とは, 食事摂取に伴い消化管の内分泌細胞から血中に放出され, 血中グルコースと協調し, インスリン分泌を促進する生体に備わった仕組みである. 十二指腸・空腸に存在するK細胞から分泌された42個のアミノ酸からなるGIP(gastric inhibitoryあるいはglucose-dependent insulinotropic polypeptide)と下部消化管(特に回腸)のL細胞から分泌された31個のアミノ酸(あるいはC末端がアミド化された30個のアミノ酸)からなるGLP-1(glucagon-like peptide-1)という2つの消化管ホルモンが担っている. 分泌されたGLP-1はdepeptidyl peptidase-4(DPP-4)により速やかに分解, 不活性化され, 生体内における血中半減期は約2分ときわめて短い. そのためDPP-4によって分解されにくく, より長い血中半減期をもつGLP-1受容体作動薬が開発された.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。