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特集 2型糖尿病の新しい処方戦略

特集にあたって

Introduction.

難波光義

Pharma Medica Vol.32 No.2, 7, 2014

2013年に公表された調査結果によると, わが国の糖尿病人口は950万人に至った. 2000年に始まる「健康日本21」や2008年からの「メタボ健診」など, 官民をあげた取り組みにもかかわらず, その増加の勢いは止まるところを知らない. もはや観念論的な生活指導のみでは, 急激で大きな社会環境の歪みによる新規発症例の増加のみならず, 慢性合併症に脅かされる症例の増加も回避し得ない. とりわけ脆弱な膵内分泌機能を有すると想定される民族であればこそ, 合理的な薬物治療による介入策を至急組み立てる必要性がある. つい20年前まで, スルホニル尿素薬・ビグアナイド薬・インスリン注射薬しかなかった糖尿病の薬物治療は, 経口薬だけでもいまや6種, 注射薬もGLP-1受容体作動薬を含む2種へと展開し, それらの併用処方の意義が明らかにされつつある. しかしながら, 各抗糖尿病薬の開発があまりにも急速であったため, われわれはそれらの特徴・適応・利点・課題を熟知して活用しているとはいいがたい. 本特集では, 糖尿病薬物治療のエキスパートに個々の薬物, およびそれらの併用処方の利点と課題を簡潔にまとめていただいた. 抗糖尿病薬の適正使用の一助となれば望外の喜びである.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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