【特集 めまい:診断と治療】
心因性めまい
Psychogenic vertigo.
掲載誌
Pharma Medica
Vol.31 No.10 45-49,
2013
著者名
堀井新
記事体裁
抄録
疾患領域
精神疾患
/
神経疾患
/
耳鼻科疾患
診療科目
一般内科
/
脳神経外科
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神経内科
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耳鼻咽喉科
/
心療内科
/
精神科
媒体
Pharma Medica
「はじめに」心因の関与するめまいには, 純粋に精神疾患により発症する(1)狭義の心因性めまいと, (2)合併する精神疾患が器質的前庭疾患(メニエール病など)を悪化させる2つの場合がある. 両者を合わせて広義の心因性めまいと呼ぶが, めまい症状の改善には精神疾患に対する治療が必要である. 本稿では, 心因性めまいを診断するポイントおよびその治療法に関して述べる. 「I. 狭義の心因性めまい:純粋な精神疾患によりめまいが発症する場合」Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders-IV(DSM-IV)にめまいが症状として収載されている疾患には, 不安障害, うつ病, 身体表現性障害の3つがある(表1). これらの精神疾患によりめまいを発症し, 他に器質的な疾患を伴わない場合, 狭義の心因性めまいと呼ぶ. 頻度的には不安障害が多く, ついで不安障害にうつを合併したケースが多い.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。