<< 一覧に戻る

小特集 パーキンソン病治療戦略

総論1 徐放型ドパミンアゴニストはCDSを実現したのか?

前田哲也

Pharma Medica Vol.31 No.9, 147-153, 2013

総論監修:渡辺宏久(名古屋大学脳とこころの研究センター特任教授)
「はじめに―ドパミン補充療法の光と影―」近代パーキンソン病(PD)薬物療法の基軸となっているドパミン補充療法は1960年代末ごろに確立された1). その劇的な運動症状改善効果により, PD患者の生命予後は以前と比較して飛躍的に向上した(図1)2). 一方, 登場後間もなくから10年ほどの間に, すでに運動合併症が知られるようになりL-dopa大量投与によるドパミン補充療法には徐々に陰りが見え始めた. 1977年, Marsdenらにより長期のL-dopa大量投与による問題症状, すなわち運動合併症がLancet誌上に報告された3). 彼らは問題症状としてL-dopa効果の減弱と症状の日内変動を指摘し, L-dopaの劇的な対症効果は糖尿病におけるインスリンのごとくPDには不可欠ではあるものの, 問題を解決するための新たな治療方法の模索が必要であると結論した. おりしも史上初のドパミンアゴニスト(DA), プロモクリプチンが登場した最中のことであった4).

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る