Ⅰ.巨核球と血小板  血小板は,骨髄巨核球から産生される直径2μmの円盤状の無核の血球で,末梢血液中に約20万/μL存在する。巨核球は,細胞分裂を伴わない核内分裂と細胞質の成熟を繰り返して多倍体化し,分化・成熟後,巨核球1個あたり数千の血小板を産生する。電子顕微鏡を用いた骨髄標本の観察により,成熟した巨核球では細胞質に分離膜が形成・分割され,血小板が産生されると考えられてきた。 KEY WORDS ●αⅡbβ3 ●Filamin A ●GPⅠb/Ⅸ ●MYH9 ●巨核球 ●胞体突起形成