はじめに  近年,日本のうつ病患者数は100万を超え,その数が増加傾向にあることは厚生労働省が実施する3年ごとの調査を通して周知のところである。こうした状況で,2011年,厚生労働省は,癌,脳卒中,急性心筋梗塞,糖尿病のいわゆる「四大疾患」に精神疾患を加えて「五大疾患」として,地域医療の基本方針となる医療計画に盛り込み,2013年度から都道府県の医療計画に反映させる方針を打ち出した。