はじめに;日本にしかない肥満症の概念
現代社会における生活習慣病とは,飽食と運動不足を背景とした過剰栄養とそれによる肥満が原因の大部分を占めることは周知の事実である。欧米,特に米国では肥満の程度はきわめて高度で,しかも高度肥満の頻度は止めようのない勢いで増加の一途をたどっている。したがって欧米での肥満の概念は,肥満を糖尿病,高血圧,脂質異常,さらには心血管病のリスクファクターと捉え,肥満の程度によって重症度を評価する以外に方法はなく,したがって肥満を疾患として捉える基準を作ることができないでいるのが現状である。
全文記事
肥満をめぐる最近の話題
肥満症の診断基準の考え方
掲載誌
Pharma Medica
Vol.30 No.1 9-12,
2012
著者名
松澤 佑次
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
代謝・内分泌
/
糖尿病
診療科目
一般内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
Pharma Medica
Key Words
内臓脂肪
/
ウエスト
/
メタボリックシンドローム
/
アディポサイエンス
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。