はじめに
B型肝炎ウイルス(hepatitis B virus;HBV)感染のインパクトは強く,世界人口の1/3(22億人)はHBVに感染したことがある。このうち,3億5千万人がキャリアであり,この75%が東南アジアおよび西太平洋地域に在住する。一方,わが国でのHBVキャリアは約130~150万人と推定されている。
HBVキャリアは,無症候性キャリア,慢性肝炎,肝硬変,肝発癌,急性増悪,再活性化などの多彩な病態を示す。このため,B型肝炎の診療では,その自然経過を理解し,病態を把握したうえで治療方針を立てる必要がある。本稿では,自然経過を基にした治療対象の選択,治療目標の設定,抗ウイルス療法の特徴とその使い分けなどについて述べる。
全文記事
肝炎治療;最近の進歩
B型肝炎をいかに治療するか
掲載誌
Pharma Medica
Vol.29 No.10 33-36,
2011
著者名
田中榮司
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
消化器
/
感染症
診療科目
一般内科
/
消化器内科
媒体
Pharma Medica
Key Words
抗ウイルス療法
/
インターフェロン
/
核酸アナログ薬
/
ウイルス量
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。