肝炎治療;最近の進歩
特集にあたって
Pharma Medica Vol.29 No.10, 7-8, 2011
毎年約3.2万人が肝細胞癌で死亡するが,さらに約1.7万人が肝硬変に伴う胃・食道静脈瘤の破裂あるいは肝不全により死亡する。現在,肝細胞癌の70%がC型肝炎ウイルス感染,15%がB型肝炎ウイルス感染,残りの15%は注目されている非アルコール性脂肪肝炎やアルコール性肝硬変によるものである。したがって,肝炎治療の目的は,主として慢性肝疾患の合併症出現の予防ということになる。C型肝炎ウイルス感染に伴う肝細胞癌発生は高齢者にシフトし,頻度も低下傾向にあるが,C型肝硬変からの肝発癌は他の原因による肝硬変からの肝発癌と比べ2倍以上発生率が高く,C型慢性肝炎は肝疾患の診療において最も重要な治療対象であることには変わりない。
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※記事の内容は雑誌掲載時のものです。