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メタボリックシンドローム;日本における動向とマネジメント
メタボリックシンドロームと心血管病の疫学
掲載誌
Pharma Medica
Vol.27 No.8 23-26,
2009
著者名
清原裕
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
循環器
/
高血圧
/
代謝・内分泌
/
糖尿病
診療科目
一般内科
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循環器内科
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心臓血管外科
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腎臓内科
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糖尿病・代謝・内分泌科
/
老年科
媒体
Pharma Medica
「はじめに」これまで肥満, 高血圧, 耐糖能異常, 脂質異常症などの心血管病の危険因子は合併しやすいことが知られていたが, 近年この現象を説明する学説としてメタボリックシンドローム(MetS)が注目されている. 一方, 現在, 世界には7つのMetSの診断基準があり, 基盤となる概念や診断基準のカットオフ値に違いがある. わが国でも2005年にMetS診断基準検討委員会より独自の診断基準1)が提示され, その後いくつかの追跡調査においてMetSと心血管病との関係が検討されている. しかし, どの診断基準が日本人に最も適しているのか, そして現代人の心血管病にかかわるMetSの意義など, 検討すべき課題が残されている. そこで本稿では, 福岡県久山町において長年にわたり継続中の心血管病の疫学調査(久山町研究)の成績を中心に, 代表的なMetSの診断基準の有用性を検証し, わが国の一般住民における心血管病発症の危険因子としてのMetSの意義を明らかにする.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。