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                消化器疾患に対する内視鏡診療の進歩
              
 内視鏡的治療 内視鏡的消化管腫瘍摘出法
                  掲載誌
                
 
                  Pharma Medica
                  Vol.27 No.3 53-55,
                  
                    2009
                  
 
                    著者名
                  
  
                          三池忠
                        / 
                          小山恒男
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          特集
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                    疾患領域
                  
  
                          消化器
                        / 
                          癌
                        
                    診療科目
                  
  
                          消化器内科
                        / 
                          手術・救急
                        / 
                          消化器外科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      Pharma Medica
                    
 「I. 内視鏡的切除の適応」 内視鏡的切除の適応は転移のない癌であり, 臓器によってその条件が異なる. 「1. 食道癌」 食道癌診断・治療ガイドラインでは, 壁深達度が上皮内(epithelium;EP)ないし粘膜固有層内(lamina propria muscularis;LPM)と診断され, かつ周在性2/3以下のものが内視鏡治療の絶対適応である. また臨床的にリンパ節転移がない症例で壁深達度が粘膜筋板内(muscularis mucosae;MM), 粘膜下層200μm未満(submucosa 1;SM1)と診断したもの, あるいはEP, LPMで周在性が2/3以上のものが相対適応である1). 「2. 胃癌」 胃癌診断・治療ガイドラインでは, 胃癌に対する内視鏡的切除術の適応は潰瘍(ulcer;UL)を合併していない腫瘍長径が2cm以下の分化型粘膜内癌である2). 胃癌の切除断端や深達度を正確に診断するためには, 内視鏡的一括切除が原則だが, 従来の内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection;EMR)で一括切除できる限界は2cmであるため, 腫瘍長径2cmまでが適応とされた2).
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。