<< 一覧に戻る
消化器疾患に対する内視鏡診療の進歩
特集にあたって
酒井敬介
/ 幕内雅敏
Pharma Medica Vol.27 No.3, 7, 2009
内視鏡の起源は1853年にフランスのデソルモが尿道や膀胱を観察する器械に命名したことに始まる. 以来150年以上かけて, 人体内部をより詳細に観察したいという人類の希望のもと, ハード面, 技術面の両面で内視鏡技術は発展を重ねてきた. 日本では, 1950年に世界ではじめての胃カメラが宇治達郎, 杉浦睦夫らにより開発された. 1960年代に小黒八七郎らによる胃カメラを使った早期胃癌の診断法確立により, 急速に日本から世界へ消化器内視鏡技術が広がった. また, 対象臓器も大腸, 肺, 胆膵と広がっていった. やはり1960年代に米国のBasil Hirschowitzにより, ファイバースコープが開発され, リアルタイムで消化管内を観察できるようになった. 近年は, アナログからデシタルへの変化, コンピュータの高性能化, 光学技術の進歩などが協調し, 画像診断のみならず, 質的な診断も可能となってきた. 詳細な診断法として, 画像強調観察法(拡大内視鏡, 蛍光内視鏡, NBI, FICEなど)や顕微鏡内視鏡が開発された.
記事本文はM-Review会員のみお読みいただけます。
M-Review会員にご登録いただくと、会員限定コンテンツの閲覧やメールマガジンなど様々な情報サービスをご利用いただけます。
新規会員登録
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。