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眼と内科疾患

高血圧,腎臓病と眼

川崎良

Pharma Medica Vol.26 No.9, 53-56, 2008

「はじめに」網膜の血管系は透明な組織である角膜や水晶体, 硝子体を通して生体下で直接観察することができるユニークな血管系である. 網膜血管にはいわゆる眼科疾患に伴う病的変化のみならず, 高血圧や動脈硬化などの全身疾患に伴う変化がみられることは早くから知られていた. 1960年代から1970年代にかけて循環器検診の一部として眼底検診が行われるようになり, わが国では広く普及している. 特に, 無散瞳眼底カメラの普及により容易に眼底写真を撮ることが可能となり, それを基にした高血圧・動脈硬化性所見の判定は, 重症高血圧患者や脳出血の危険因子として重要なものと考えられてきた1)2). その一方で, 近年では網膜血管系の高血圧, 動脈硬化性所見の判定の意義について批判的な意見も聞かれるようになってきた. 高血圧, 動脈硬化性所見の判定方法としては, 古典的なScheieの分類やKeith-Wagner(-Barker)の分類あるいはその変法などが用いられているが, このような判定は判定者の主観的な判断に基づく部分が多く, また判定者間で標準化が十分になされていないことから, 再現性や検者間一致率が乏しいことが指摘されている3).

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