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眼と内科疾患

眼によい食べ物

大澤俊彦

Pharma Medica Vol.26 No.9, 35-41, 2008

「I. 食生活のバランスの重要性」日本は四方を海に囲まれ, 伝統的に魚類を重要な蛋白源として利用してきたが, 世界的な観点に立ってみると, 魚食の重要性に関する最初の研究は, グリーンランドに住むエスキモー人(イヌイット)には, 虚血性心疾患が著しく少ない, という疫学研究であった. その理由として, 彼らは, 欧米人なみに総カロリーの約40%を脂肪から摂取しているにもかかわらず, アザラシを主食にしているためにn-3(ω-3)系多価不飽和脂肪酸(PUFA)を多量に摂取しており, そのために, 中性脂質やコレステロール値が低かった. その後の研究で, 少なくとも1日30g以上の魚食を20年以上摂取し続けると, まったく摂取しないヒトに比べて冠動脈疾患による死亡率が50%以上減少したことが報告され, n-3系PUFAの摂取の重要性が広く知られるようになった. このような研究は日本でも数多く行われ, 脳内老化や生活習慣病予防を目的に, 魚食によるn-3系PUFAの摂取が重要な役割を果たしていることが報告され, 現在, 日本人におけるリノール酸をはじめとするn-6系PUFAの摂取量は十分であり, 2002年には, リノール酸の摂取を削減し, n-3系PUFAの摂取を積極的に行うことで, 日本人の食事から摂取される平均的なn-6/n-3PUFA比(ほぼ4とされる)を2~3程度にすべきであるとされている1).

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