膵神経内分泌腫瘍(pancreatic neuroendocrine neoplasm:pNEN,pancreatic neuroendocrine tumor:pNET)診療に利用される画像モダリティは多岐にわたる。造影CTは「存在診断」,「質的診断」,「広がり診断」いずれにおいても比較的万能な検査であり,pNEN診療における中心的な役割を担う画像モダリティである。造影MRIの「存在診断」能は造影CTとほぼ同等とされている。「質的診断」能に関しても,造影MRIは造影CTで得られない新たな情報を得られる可能性がある画像モダリティである。「広がり診断」に関しては,特にEOB製剤を用いた場合,肝転移評価に優れたモダリティである。ソマトスタチン受容体シンチグラフィー(somatostatin receptor scintigraphy:SRS)は,「存在診断」能はそれほど高くはないものの,「質的診断」能は非常に高い検査である。「広がり診断」に関しても比較的万能であり,それゆえCTが不得意としているリンパ節転移や骨転移評価において用いるのが望ましい検査と考える。
pNET Scope
NEN診断における各種画像モダリティの特徴
掲載誌
胆膵 Oncology Forum
Vol.2 No.2 38-43,
2022
著者名
戸島 史仁
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
消化器
/
病理
/
癌
診療科目
消化器外科
/
腫瘍内科
/
消化器内科
媒体
胆膵 Oncology Forum
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。