─ロート製薬株式会社の事業について,ご紹介下さい.

当社は,1899年(明治32年)2月に大阪で信天堂山田安民薬房として創業,1949年(昭和24年)9月にロート製薬株式会社として設立されました.現在は創業から120周年を迎え,単体で1,474名,連結では6,355名にのぼる従業員の力を結集し,医薬品・化粧品・機能性食品等の製造販売に携わっています.

創業のきっかけは胃腸薬「胃活」の発売で,創業者の「万病の元は胃にある」との考えが広く世に受け入れられ,大きく売上を伸ばしました.胃の不調が日本人の健康感に与えるインパクトは大きいという,創業者の先見の明があってのことです.

1909年(明治42年)には,眼科医界の権威であった井上豊太郎博士が処方した点眼薬「ロート目薬」を発売します.現在の社名ともなる「ロート」は,井上博士の恩師であるロートムンド博士の名に由来しています.

目薬を販売する競合企業はありましたが,当時,スポイドを用いた点眼薬が主流だったところ,「ロート目薬」は容器ごと点眼可能な「滴下式両口点眼瓶」を実現し,目薬業界に大革命を起こしました.

1975年(昭和50年)に米国メンソレータム社より商標専用使用権を取得すると,メンソレータムブランドを事業第三の柱にするべく外皮用剤分野へ進出します.1988年(昭和63年)にはメンソレータム社を買収して経営権を取得,当社の海外進出への大きな足がかりとなりました.