TOPICS
新規腫瘍マーカー S2,3PSA%検査
掲載誌
ESPOIR
Vol.8 No.1 8-13,
2025
著者名
畠山 真吾
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
癌
/
泌尿器
診療科目
腫瘍内科
/
泌尿器科
媒体
ESPOIR
PSA検査は前立腺癌の腫瘍マーカーとして一定の役割を果たしてきたが,PSA検査の課題は特異度の低さである。これは「非癌の患者を癌がないと当てる性能」の低さ,でありPSAの苦手分野である。特にPSA検査値4.0~10ng/mLのグレーゾーン領域では針生検受診者の70%程度で癌がみつからず,不要な検査を受けている可能性がある。そのため,偽陽性を減らし不要な針生検を回避する検査法が求められてきた。わが国ではPSA検査後の補助検査としてPSA F/T比,プロステートヘルスインデックス(phi)検査が保険収載されているが,まだ不十分である。これを改善する方法として,S2,3PSA%検査が2024年2月1日に新規臨床検査として保険収載された。本稿では,PSAの糖鎖変化を検出可能な新規腫瘍マーカー:S2,3PSA%検査について,臨床有用性および実臨床における運用について解説する。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。