本シリーズコラムの第1回では,20世紀の前立腺癌治療について述べましたが,今回は私の前立腺癌研究をふり返り,前立腺が産生する3つの主要な蛋白のうち,前立腺特異抗原(PSA)を除く2つの蛋白について述べたいと思います。その1つ,前立腺酸性ホスファターゼ(PAP)は2000年頃まで前立腺腫瘍マーカーとして広く知られていましたが,現在ではPSAにとって代わられています。もう1つの蛋白,β-マイクロセミノプロテイン(β-MSP)は今まで前立腺癌診療に登場したことはなく,ほとんど知られていません。PSAに比べ認知度が低いPAPとβ-MSPですが,これまでの研究の一端と最近の話題を紹介したいと思います。
シリーズコラム 前立腺癌診療 現在・過去・未来
第2回 前立腺酸性ホスファターゼとβ-マイクロセミノプロテイン
掲載誌
ESPOIR
Vol.7 No.2 38-40,
2024
著者名
酒井 英樹
記事体裁
抄録
/
連載
/
コラム
疾患領域
癌
/
泌尿器
診療科目
腫瘍内科
/
泌尿器科
媒体
ESPOIR
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。