過去10年間で転移性ホルモン感受性前立腺癌(mHSPC)患者の治療は急速に発展してきた。アンドロゲン遮断療法(ADT)に併用する治療として,2015年にドセタキセル,2018年にアビラテロン,2019年にエンザルタミドとアパルタミドの有効性が臨床試験にて発表された。このダブレット治療はどれが優れているか,もしくはどの組み合わせがいいかを評価するのに役立つ直接的なエビデンスは存在しない。STAMPEDE試験1)はドセタキセルとアビラテロンを間接的に比較検討したが,全生存期間(OS)や副作用に差を認めなかった。