前立腺癌に対してさまざまな臨床試験が行われ,国内でも次々に新たな薬剤が承認されている。しかし日本発の承認薬は存在せず,日本がイニシアチブをとった臨床試験も行われていないのが現状であり,基礎研究をいかに臨床研究につなげるかが課題である。また,臨床医においては,臨床試験の結果を正しく解釈してどのように日常診療に応用するかという課題がある。
今回は,前立腺癌を中心に腫瘍内科医として数々の臨床試験を主導する国立がん研究センター東病院腫瘍内科医長の松原伸晃先生に,日本の臨床試験の現状と新薬開発の課題についてお話を伺った。