原著論文
新たに開発したリン酸・硫酸マグネシウム含有酸性エタノール製剤の各種ウイルスに対する不活化効果
掲載誌
感染制御と予防衛生
Vol.8 No.1 60-67,
2024
著者名
木村 博一
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平石 依里
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山上 萌
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尾﨑 恵太
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赤阪 天平
記事体裁
抄録
疾患領域
感染症
診療科目
その他
媒体
感染制御と予防衛生
種々の病原体に対する殺菌・消毒には,すでにさまざまな化学物質を含む多くの製剤が開発されている.これらのうち,アルコール製剤は,Spauldingによる分類では中水準消毒薬に分類され,多くの栄養型細菌やエンベロープを有するウイルスなどを不活化することが可能であると示されている¹⁾.また,アルコール製剤は,短時間で上述した微生物の不活化が可能なだけでなく,速乾性,低残留性で生体に対する副反応が少ないことから,医療機関,介護施設や食品製造業等で汎用されている.現在までに開発・市販されている多くのアルコール製剤にはエタノールが用いられている²⁾.既報において,エタノール単体製剤(エタノールと純水混合物)のウイルスに対する有効性は,その濃度が60~95%の場合,インフルエンザウイルスのようなエンベロープウイルスに対しては高い不活化効果を示すが,アデノウイルスやエンテロウイルスのようなエンベロープを有しないウイルス(非エンベロープウイルス)に対しては,無効,もしくは効果が保証されないことを示唆している³⁾.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。