特集 各施設の感染症対策
3.歯科の感染症と対策
掲載誌
感染制御と予防衛生
Vol.8 No.1 17-22,
2024
著者名
岡森 景子
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
感染症
/
歯・口腔
診療科目
歯科・口腔外科
媒体
感染制御と予防衛生
歯科医療現場における歯科医療従事者の感染リスクには,①血液や唾液のほかに患者からの排泄物への直接接触,②汚染した物質への間接的接触(たとえば器具,設備,環境表面),③微生物を含んだ飛沫(たとえば飛散)への結膜・鼻・口腔粘膜への接触,および感染者からの短距離の伝播(たとえば咳嗽,くしゃみ,会話による),④空気由来病原体が長期間浮遊していると思われる空気の吸入1)が挙げられる.
歯科クリニックへ通院して来られる患者は比較的健康で,少なくとも感染症の急性期の状態ではないと推測される.しかし,近年は高齢者施設などの社会福祉施設や在宅への訪問診療によって,感染症罹患者やその疑いのある利用者と接触する機会も増加している.
「すべての人は感染症があるかもしれない」を前提とした標準予防策を遵守し,基本的な感染対策を正しく実施することで,歯科医療従事者だけでなく,患者の安全も担保することができる.本稿では,歯科医療現場において,注意すべき感染症とその対策について述べる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。