ノロウイルスの検出法は,1978年に電子顕微鏡でノロウイルスが発見されて以来,日進月歩で進歩を続けてきた.1990年代にノロウイルスの複数の遺伝子型のゲノム全長塩基配列が決定され,2000年代に入るとヒトに感染するノロウイルス(HNV)には,グループⅠ,Ⅱ,Ⅳが存在し,グループ内にGⅠ.1~9で9種類,GⅡ.1~22だが3種類はブタのウイルスなので19種類,GⅣ.1種類,合計29種類の遺伝子型の存在が報告され,遺伝的に多様な集団であることが明らかにされた.しかし,HNVのゲノムには,グループ内で高度に核酸配列相同性の保たれた領域が存在しており,そこにPCR用のプライマーや,定量PCR用のプローブを設計することで,高感度なPCRなどの核酸増幅法を用いた検出系が開発された1).
Column コラム
ノロウイルス検出法と検査結果の解釈について
掲載誌
感染制御と予防衛生
Vol.3 No.2 56,
2019
著者名
片山 和彦
記事体裁
特集
/
コラム
/
抄録
疾患領域
消化器
/
感染症
診療科目
消化器内科
媒体
感染制御と予防衛生
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。