「低ホスファターゼ症診療ガイドライン」は,2019年1月に日本小児内分泌学会のウェブサイト上で公開され,同年11月にはMinds診療ガイドラインライブラリに収載された.
本診療ガイドライン作成にあたっては,医師や歯科医師に加えて,患者およびその家族を利用者に想定し,系統的文献検索を行い,エビデンスレベルを評価し,本疾患の診断・治療に関して設定した21項目のクリニカルクエスチョン(CQ)に対する推奨文および解説を作成した.推奨の強さは合議により決定し,日本小児内分泌学会会員や患者団体に意見を聴取して反映し,最終版の公開に至った.
本稿では各CQに対する推奨文と解説のポイントについて概説した.今後はまだ十分な根拠が得られていない課題に関するエビデンスを蓄積し,ガイドラインを改定していく必要がある.