Advance care planning(ACP)とは,意思決定能力を有する個人が,自分の価値観を確認し,重篤な疾患の意味や転帰について十分に考え,今後の治療やケアについての目標や意向を明確にし,これらを家族や医療者と話し合うことができるようにすることである1)。ACPにおいては,個人の身体・心理・社会・スピリチュアルな面を通じた気がかりを話し合うことも重要になる。万が一,自分で意思決定ができない時が来ても自身の意向が尊重されるためには,あらかじめ自分の代理人を決定し,意向を記載し,定期的に振り返ることが推奨される1)