新刊
Doctor Interview
大規模臨床データを収集・解析し,うつ病のプレシジョンメディスンを目指す
掲載誌
精神科臨床 Legato
Vol.11 No.2 58-61,
2025
著者名
加藤 正樹
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
精神疾患
診療科目
心療内科
/
精神科
媒体
精神科臨床 Legato
高校生の頃から,人の精神世界に魅力を感じていました。宇宙に無限の可能性が秘められているように,人の内面にも未だ解明されていない領域があるのではないか。そんな思いと,「人の心がわかるようになれば,面白いに違いない」という純粋な好奇心から精神科を志望しました。
専門領域に気分障害を選んだのは,精神科領域では数少ない,発病前の状態,あるいはそれ以上の良好な状態を目指すことができる疾患だからというのが理由の1つです。また,罹患率の高さに対して診療ノウハウが十分に確立されていないことにも課題を強く感じました。さらに,私が研究の道を志した時期が,日本初の選択的セロトニン再取り込み阻害薬(selective serotonin reuptake inhibitor:SSRI)が上市されたタイミングと重なり,この「第二世代」と呼ばれる新しい抗うつ薬をいかに臨床現場で効果的に活用していくかという時代的な課題に直面していたことも,大きな動機となりました。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。