摂食障害はさまざまな要因が絡み合って発症するとされるが,多くの患者が抱く,やせ願望や肥満への恐怖,ボディイメージの歪みには,その時代時代の文化や社会背景が影響していると考えられる。国内28施設を対象とした調査では,神経性やせ症の新規患者数は2019年に比較して2021年は約1.5倍に増加している1)。この増加の背景には何があるのか。本座談会では,ファッションモデルの影響やインターネットの功罪といった課題を掘り下げ,さらに女性の生涯にわたる健康支援という視点から産婦人科医の先生も交えてディスカッションを行った。