Doctor Interview
臨床応用を目指して,統合失調症のゲノム研究をさらに進めていきたい
掲載誌
精神科臨床 Legato
Vol.10 No.2 54-57,
2024
著者名
池田 匡志
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
精神疾患
診療科目
心療内科
/
精神科
媒体
精神科臨床 Legato
実家は精神科クリニックです。自宅にクリニックが併設されていたため,うつ病,統合失調症をはじめとするさまざまな精神疾患の患者さんが身近にいる環境で育ち,気付けば精神科医になることを選択していました。
名古屋大学医学部卒業後,精神科に入局しましたが,研究の盛んなところで学びたいという思いから,尾崎紀夫先生のいらっしゃった藤田保健衛生大学(現 藤田医科大学)に国内留学しました。また,2008年から2年間,英国のCardiff大学に留学し,統合失調症のゲノム研究で有名なMichael O'Donovan教授より指導を受けることができました。
実は,最初からゲノム研究に興味があったわけではありません。ただ,尾崎先生や後任教授である岩田仲生先生が精神疾患のゲノム研究を手がけ,国内の研究を牽引されていました。統合失調症の候補遺伝子を対象に数百人単位の関連解析を行っていた時代で,ゲノムワイド関連解析(genome-wide association study:GWAS)はその後登場するのですが,最先端の研究に取り組めることに大きな意義を感じ,いつしか私もゲノム研究に没頭するようになりました。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。