Doctor Interview
自己免疫性脳炎などの適切な診断により,難治の疾患を治療可能な疾患に
掲載誌
精神科臨床 Legato
Vol.10 No.2 50-53,
2024
著者名
髙木 学
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
精神疾患
診療科目
心療内科
/
精神科
媒体
精神科臨床 Legato
私は,大阪生まれの東京育ちで,中高校時代は品川区に住み,世田谷区にある駒場東邦中・高等学校に通っていました。JR山手線での通学はとにかく人が多くて大変で,のんびりとした自然の多い環境を求め,両親の故郷である岡山県の岡山大学を受験しました。
精神科を選んだのは,学生実習で訪れた精神科デイケアで,妄想のある統合失調症患者さんの話をじっくり1時間うかがったことがきっかけです。その患者さんは絵と文字をびっしり書いたノートを私に見せながら,妄想の内容についてよどみなく話されました。妄想の話ではあるのですが,論理立った思考で話すその姿に,統合失調症という病の不思議さを感じ,もっと一緒に時間を過ごしてみたいと思ったのです。
また精神医学には,社会学的な側面もあります。自分の日常生活や子育て,地域での活動といったすべてが臨床に生き,また臨床を通して患者さんの人生から学ばせていただける,一石二鳥の魅力ある分野だと思いました。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。