Trends in Psychiatry
古典『シャルコー 力動精神医学と神経病学の歴史を遡る』
掲載誌
精神科臨床 Legato
Vol.10 No.1 56-60,
2024
著者名
江口 重幸
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
精神疾患
診療科目
心療内科
/
精神科
媒体
精神科臨床 Legato
もともと医療人類学や民族誌に関心があったことが関係しています。滋賀県の病院に勤務していたときに,叔母と甥の関係にある2人の「狐憑き」が入院してきたことでした。私は彼らが住む山村に出向き,この村の人々の生活観や宗教的な経験について,数年間通いながら聴き取りを行いました。国立民族学博物館の共同研究「文化としての身体の民族学的研究」(研究代表:野村雅一)の研究会で発表し論文にしました。
その頃ちょうどパリを訪れる機会がありました。たまたまポンピドゥー・センターで開催されていたウィーン展で,ほぼ等身大のシャルコーが描かれた「サルペトリエールの臨床講義」(ブルイエ,1887年)という有名な絵画に出会ったのです。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。