Doctor Interview
共同意思決定と多職種連携から統合失調症のリカバリーを目指す
掲載誌
精神科臨床 Legato
Vol.9 No.2 42-44,
2023
著者名
稲田 健
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
精神疾患
診療科目
心療内科
/
精神科
媒体
精神科臨床 Legato
高校時代,いろいろな本を読むなかで,脳機能について書かれた時実利彦先生の著書に夢中になったことがありました。30年前の著書ですから,今思えば,書かれていた内容は発展途上の大脳生理学だったと思います。ただそこから,人の行動や生き方について,心理学や哲学ではなく脳機能から考えてみたいと思うようになり,自然と精神科医を目指すようになりました。
医学部に進学すると,臨床実習で,「夜に口から蛇が入り,体内を抜け出ていくので眠れない」と訴える統合失調症の患者さんに出会いました。同じグループの同級生が戸惑う一方,私は「いったいどういう病気なんだ」と興味をもったのを覚えています。そのとき改めて,自分は精神科医に向いていると認識した次第です。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。