1990年代以降,第二世代抗精神病薬が次々に登場し,統合失調症の薬物治療は大きく変わった。ほぼ同時期に,欧米では脱施設化や当事者活動が行われるなかで「リカバリー」という概念が広がり,日本でも『統合失調症薬物治療ガイドライン2022』1)に「最近の統合失調症治療の目標はリカバリー(回復)とされている」と記載されるなど浸透してきている。さらに近年は,治療方針の決定に共同意思決定(SDM)が重要と考えられるようになってきた。このように治療のゴールや進め方が変化するなか,これからの統合失調症の薬物治療に求められるものとは何だろうか。北海道大学の久住一郎先生はそのキーワードとして,「認知機能障害」や「糖脂質代謝障害」への配慮を挙げた。
Psychiatry Forum
統合失調症薬物治療のこれから
―「認知機能障害」と「糖脂質代謝障害」に配慮した薬剤選択の重要性―
掲載誌
精神科臨床 Legato
Vol.9 No.2 30-35,
2023
著者名
久住 一郎
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
精神疾患
診療科目
心療内科
/
精神科
媒体
精神科臨床 Legato
Key Words
抗精神病薬
/
統合失調症
/
リカバリー
/
認知機能障害
/
糖脂質代謝障害
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。