社会には精神疾患患者さんに対する偏見だけでなく,精神医療そのものに対する偏見が存在します。そのことが患者を傷つけている側面もあるでしょう。私はこの2冊の現代語訳を通して,明治・大正時代の精神科の輝く歴史を伝えたいのです。
当時,精神科には薬物療法がなかったかのように誤解されていますがそうではありません。睡眠薬の導入によって躁状態,興奮状態,自殺企図の患者を眠らせて安静を保つことが可能となり,また抗てんかん薬も導入され治療は飛躍的に進歩しました。
当時,精神科には薬物療法がなかったかのように誤解されていますがそうではありません。睡眠薬の導入によって躁状態,興奮状態,自殺企図の患者を眠らせて安静を保つことが可能となり,また抗てんかん薬も導入され治療は飛躍的に進歩しました。