死別にまつわる病的状態(死別関連精神障害)には,抑うつをはじめ,不安,強迫,解離,幻覚・妄想などがあげられ,診断も多岐に渡る。主にうつ病との対比あるいは関連で検討されてきたが,近年では,独自の臨床単位として遷延性悲嘆症が誕生し,喪の力動は診断学へどう寄与するのか,操作的診断基準はどう乗り越えていくのか,問題を投げかけている。
「KEY WORDS」延性悲嘆症,悲嘆,死別反応,実存うつ病,トラウマ