本邦独自に発展した側方リンパ節郭清は,下部進行直腸癌からのリンパ流をtotal mesorectal excision(TME)単独よりも正確に反映し,摘除リンパ節数を増加させ,リンパ節転移を正確に検出することで,より正確なstagingに繋げられていると考える。間膜内のリンパ節数情報のみからなるTNMのN分類とは性質を異にするものであり,側方郭清を標準治療とする本邦だからこそ得られるリンパ節部位としての強力な予後因子情報である。また,側方リンパ節を含んだN3の定義が残ることによって,本邦の治療方針に準じた独自のルールとしての規約の役割が堅持され,転移個数のみでは手術時のリンパ節郭清範囲決定に関する情報を失ったり,術前後の過小診断(underestimated stage)に陥るなどのリスクも最小化される。
State of the art 大腸癌取扱い規約 第9版
側方リンパ節はN3でよいのか
掲載誌
大腸がんperspective
Vol.4 No.4 33-37,
2020
著者名
金光 幸秀
/
志田 大
/
塚本 俊輔
/
森谷 弘乃介
/
坂本 良平
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
消化器
/
癌
診療科目
消化器外科
/
消化器内科
/
腫瘍内科
媒体
大腸がんperspective
Key Words
下部直腸癌,側方郭清,大腸癌取扱い規約,TNM分類,N3
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。