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血友病および類縁疾患の認識向上のために赤いものを身につける日
掲載誌
Frontiers in Haemophilia
Vol.8 No.1 40-43,
2021
著者名
天野 景裕
記事体裁
連載
/
抄録
疾患領域
血液
診療科目
血液内科
媒体
Frontiers in Haemophilia
4月17日は世界血友病デー(World Hemophilia Day)です.世界血友病デーは,血友病を主とした遺伝性出血性疾患診療の向上・維持を目的とする国際的な患者団体である「世界血友病連盟」(World Federation of Hemophilia;WFH)が制定しました.日付はWFHの創設者であるフランク・シュナーベル(Frank Schnabel)氏の誕生日に由来しています(図1).血友病の医療に尽力した人々への貢献を振り返り,またWFHの方針に基づき,血友病および類縁疾患に対する認識の向上や患者ケアの改善を行うことへの責任を再確認する日として1989年に制定されました.
WFHはTreatment for All(すべての患者に治療を)をスローガンとして活動しています.世界人口の約1,000人に1人が出血性疾患をもっているといわれていますが,その大半は,出血性疾患の診断も治療も受けることができない環境にあります.この現状を変えるためには,まずは疾患のことを多くの人に知ってもらうことが重要です.
世界血友病デーは,遺伝性出血性疾患の患者とともに暮らすという認識を高め,支援する機会となることを目的として,毎年,4月17日前後に世界中で啓発のためのさまざまなイベントが行われています.また,「赤くライトアップしましょう!」(Light it Up Red!)の運動が展開されており,この日に世界中で40を超えるランドマークが赤くライトアップされています.そして,支援の気持ちを表明するために,「何か赤いものを身につける」ということも行われています.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。